カウンセラーコラム

2011-11-11【恋愛】

「ありえない!!」と感じたら。
こんにちは。カウンセラーの杉元信代です。
大好きな人なのに、ケンカが絶えない…そんな悩みを聴くことがあります。

本当はケンカなんかしたくない、だけどなぜか気がついたらそうなってしまう。
腹がたって悲しくて、それでも自分は間違ってないと思うし、友達に話したって、みんながこっちは悪くない、悪いのは向こうだって言ってくれるし…。
こっちがごめんと言えばすむのはわかっているけれど、それじゃあ納得いかない…。(でもケンカのままはイヤだし…。)

うんうん。わかりますわかります。
「私は悪くない!」「悪いのはあっちだ!」「ありえない!」「普通こうでしょ!」

落ち着いたところで、ちょっと考えてみましょう。
まず、ケンカをしたときに、「どちらが正しいのか」をお互いに主張しても「ムダ」であるということを押さえておいてください。

…え?それでは納得できない?

納得できないなら、もうちょっと説明しますね。
~「普通」「正義」「常識」は、人によって違うから~です。

え?そんなことないって??そんなはずないだろって?

あなたは、目玉焼きになにをかけて食べますか?ソース?塩コショウ?醤油?マヨネーズ?ケチャップ?
「そんなの、人によって違うでしょ」そうですね。そのとおりです。
じゃあ、トマトになにをかけて食べますか?
「え?トマト?なにもかけないでしょ。まあ、しいてあげればマヨネーズかな?」
…そうとは限らないんですよね。塩をかけて食べる人、砂糖をかける人、ソースの人、「絶対にタルタルソース!」の人…いろいろいるのです。
(あ、今「普通塩でしょ!」という声が聞こえたような気がします。)

私の知り合いに、結婚してはじめていちごを食卓に出したとき、
「いちごといえばヘタを切り落として、練乳かけて出すのが常識だろ!!お前は愛情がないんじゃないか!!」
と大ゲンカになった人がいます。(洗っただけで出したんですね)

そんなのでケンカになるの?と思いますか?それともそうは思いませんか?

どちらが正しいのかを主張しても、ずっと平行線になるだけなのです。
仲良くしたいと本当に思うのであれば、どちらが正しいのかを「はっきりさせよう」とするのはやめたほうがいいのです。
どうせ決着つきませんから。

じゃあ、丸呑みにないといけないのかって?そうじゃないのです。
相手には、相手の価値観があって、こっちにはこっちの価値観があります。
それをお互いに大事にする。

ケンカして、腹がたったら、自分の心の声に耳を清ましてみてください。
「ありえない!!」と叫んでいたとしたら、なにがどう、「ありえないのか」をじっくり考えてみてください。
自分の「常識」「普通」を押し付けていませんか?

あなたの「普通」は相手の「普通じゃない」かもしれません。
もしそうだとしたら、まずは自分の思う「普通」を相手が理解できるように説明しなくちゃいけませんよね。

え?それは面倒?じゃあ、その人とは「それまでの関係」かもしれません。
これは本当に「大切にしたい人」にだけすればいいのです。大変ですから。

まずはそこから。ケンカを通じて、二人の関係の新しい扉が開く「かも」しれませんよ。
心理専門士
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