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2016-05-13【恋愛】
第8回新恋愛心理学-上手な恋愛の仕方・序章後編-
「上手な恋愛の仕方・序章後編」
10日の続きです。
「愛とは、自分や他者の成長を目的とした自己拡張をしようとする意思である」
と書きました。
間を省略すると「愛とは意思である」ということになります。
「意思である」というところが重要なのです。
もしも、「人を愛する」とか「人から愛される」ということが
生まれ持った才能や美貌が大きな影響力を持つとすれば、
それらを持ち合わせていない当ブログの読者の皆さんは立つ瀬がないということになります。
それはあんまりですよね。
そこで、「意思である」ことが救いになります。
愛が意思であれば、次のような利点があります。
1.意思とは意図を行動に移すだけのエネルギーを秘めている。
つまり、「あの人とお付き合いがしたいなぁ」と「あの人とお付き合いするつもりだ」くらいの差があるということです。
誰でも人を愛したいとは思っています。
でも多くの人が実際には人を愛してはいないのです。
電車の座席に座っているときにお年寄りや体の不自由な人が来たら席を譲ってあげたい、とは思っていますよ。
けれど必ず席を譲るという行動には移さないでしょ。
眠っているフリをした事のある人、いるでしょ。
その瞬間、愛からは遠ざかっています。
もちろんだからといって責めているのではないのです。
わたしたち人間はそれくらい弱くて脆くて、時には愚かな生き物なのです。
だからこそ、意思を明確にし、それを恋愛に活かすと絶大な効果が生まれます。
どうやって活かすかは、再来週くらいに書きます。
2.意思とは選択である。
つまり、わたしたちは誰も愛さなくてもいいのだけれど、愛することを選んでいるということです。
母親が息子を愛するがあまりなんでもお膳立てしてあげるのは、一見愛しているようで、その実、愛ではない場合があります。
だとすれば、それはこの母親が愛を選ばなかったと言えます。
愛と善意を混同して愛以外のものを選んだ結果と言えるでしょう。
かたや、自分や誰かのための成長を目的とした何らかの努力をするとき、それはいつでも「愛」を選択したと言えるでしょう。
うーん。
ちょい哲学的なので、このへんはまたいつか説明させてください。
3.意思とは、努力である。
つまり誰かを愛するとき、それは努力によって報われるということです。
というか、愛は努力なしにはあり得ない・・・・・
というか、愛とは、労多いもの。
はじめに言っておきます。
人を愛するとは、楽な仕事やないで。
人から愛されるのも同様です。
お釈迦様が言ってたように、人生の本質は苦悩の連続で、その合間にちょびっとだけ喜びがある。
わたしたちが恋愛で求める「愛」も多くの労苦の末にちょびっとだけ現れるオアシスみたいなものかもしれません。
ちょびっとしか拝めない「愛」をなぜ多くの人が求めるのか。
それについては、来週くらいに書きますね。
以上3つあげましたが、このブログを書き進めていく中であと3つくらい追加します。
あともうすこし「愛」の定義についての共通理解を持っておきたいので、
来週は、「序章付録・日本人の恋愛に影響を及ぼす家族愛について」を書きます。
すみません。
書いてるうちにどんどんと「あれも書いたほうがいいな、これも書いておこう」と
湧き上がってしまうので、予定とは随分違ったものになりますが、
どうぞご容赦のほどを。
来週の副題は、「
縁
が若者の恋愛をダメにする」です。
日本は民主主義国家で、恋愛も自由にしていいのですが、真に自由恋愛をしている日本の若者は
実は、とても少ないということを書きます。
なぜ自由でないのかを知ることによって恋愛の質を変えてもらえたら幸いです。
では、また来週。
芳野 正彦
日本嗜癖行動学会正会員
米国アライアント大学大学院精神病理学履修
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